証 作曲のきっかけは悲劇から
2016.11.02
By Kevin R. McIntosh
September 2, 2016
© Don Moen Productions (used by permission)
『主は道をつくられる』は、世界中の教会の礼拝で歌われている賛美です。曲そのものを知っていても、この曲にある背景を知る人は少ないでしょう。
賞を獲得したテネシー州ナッシュビルのソングライターであるドン・モーエンが作曲しました。彼のアルバムは何百万枚も売れました。さらに、6つの大陸でワーシップリーダーを務め、クリス・トムリン、ローラ・ストーリー、マイケル・W・スミスなど多くのクリスチャン・アーティストたちと共演しました。
ドンは、最近国際ギデオン本部を訪問し、朝のスタッフ・ディボーションのワーシップをリードしました。彼は訪問時に、この賛美をどのように作曲するに至ったかを分かち合いました。
「『主は道をつくられる』は私の家族が大変悲劇的な状況にあった時に作曲されました」とモーエン氏は語ります。何年も前に、彼の家族は一本の電話を親類から受けました。ドンの義理の姉妹の幼い息子が家族でオクラホマ州からコロラド州に移動中に自動車事故で犠牲になりました。子供の両親であるクレイグ・フェルプスと妻のスーザンは、オクラホマ州の国際ギデオン・エルク・シティ支部の会員であります。
ドンは霊的な慰めを求めつつ、葬儀のためオクラホマ州に移動中、ずっと聖書を読みました。飛行機の中でイザヤ書43章の箇所を読みました。その時、彼は主に示されて歌詞を書き、やがて『主は道をつくられる』ができました。
ドンはクレイグ・スーザン夫妻を訪ねて、居間にあるピアノの椅子に座り、悲しんでいる夫婦に言いました。「この歌は主が私に与えてくださったもので、あなたがたのために賛美しましょう。」そして賛美し始めました。賛美が終わると、二人が感動していることがはっきり分かりました。
「彼らが孤独を覚える日がいつかは来ると分かっていました」とドンは語ります。そのような時の備えとして、ドンは自分の演奏した『主は道をつくられる』のアルバム一枚を二人に渡しました。この賛美は絶望的な状況にいる人々に希望をもたらすためにあると、彼は言います。
「神がどのように賛美を用いて、人々だけでなく国々にも影響を及ぼすかを知ることで、とても謙遜にさせられます。」
© Don Moen Productions (used by permission)
ドンがこの賛美を次に演奏したのは2年後でした。最初は教会の礼拝で、その次は彼の楽譜出版事務所で行われたスタッフの礼拝でワーシップをリードしている時に演奏しました。礼拝の後、出席者の一人がドンのところに来て、なぜこの賛美を録音しなかったのかと尋ねました。
「たしかに、とても有名な曲になったが、録音することを目的として書いたわけではありません。」と答えました。すでに世界中で何百万もの人々のために演奏してきていました。「神がどのように賛美を用いて、人々だけでなく国々にも影響を及ぼすかを知ることで、とても謙遜にさせられます。」
「人々の知性ではなく霊に届いていけるような賛美を書けるようにいつも神に祈りました。この祈りが聞かれたときに、『神様、感謝します』としか言えません。」
フェルプス夫妻は、息子の死以来、悲劇を経験した人たちに届いて行って、キリストの愛を分かち合っています。「あなたの曲のおかげで、息子ジェレミーはその死を通して最も多くの人々に届いていけたと思います。」と、クレイグは曲の成功後にドンに語りました。
ドンはクレイグとスーザンの国際ギデオン協会における誠実な働きに感心しているだけでなく、ギデオンのメンバー全体に感化されています。「ギデオンは神のことばを人々の手に届けるという使命にいつも忠実であり、彼らに好感を抱いています。」
「イザヤ書55章11節で主が言われるように、神のことばを誰かに手渡したら、それはむなしくは帰って来ません。神のことばが届けられるそのところで目的が成し遂げられます」とドンは言います。
© Don Moen Productions (used by permission)
「主は道をつくられる:祈りの時、一致の時、癒しの時」は、ドンが巡回中に聖歌隊とミュージシャンたちと共演して完成されたミュージカルです。ミュージカルを思いついたのは、米国やその他の国々で見た不一致と、その不一致が政治界から教会にまで広がっていくありさまを見たことがきっかけだと彼は語りました。
「悪魔の策略は分裂させて征服することです」とドンは言います。「もし悪魔が私たちを教会単位で分裂させることができれば、国単位で分裂させることもできます。私たちは、神のことばの真理のことを含め、一致できるところは一致しなければなりません。国家ぐるみのリバイバル、すなわち神の訪れが必要です。今や人々を一つにする時です。」